今こそ、企業・団体献金の廃止を!

 利権政治の連鎖構造を断つために・・・
 神奈川ネットワーク運動(NET)では、来年の通常国会に向け、政治不信のもとになっている企業団体献金の廃止と、全ての政治への個人寄付に対する税の優遇制度の確立を求め、運動に取り組んでいます。
 大和市民会議では、以下の日時で街頭署名を行ないます。

●12/1(土)14:00〜15:00中央林間駅前
●12/2(日)14:00〜15:00大和駅前

★ご賛同いただける方は、ぜひ署名のご協力をお願いします。
画面右上のメールマークをクリックし、その旨ご連絡いただければ署名用紙の手配等ご対応させていただきます。

今こそ、企業・団体献金の廃止を!

■次々と明らかになる利権の構造 
 ついに崩壊した安倍政権。亡くなった松岡元農林水産大臣は、農水省の補助金で工事を行っている業界の政治団体から多額の献金を受けていました。その後の赤城元大臣、遠藤元大臣も事務所費問題、所属団体の補助金水増し請求問題や不正献金の発覚で辞任。
 また、この9月に公表された政治団体収支報告では、福田新内閣の閣僚や県内選出の国会議員が脱税で税務調査を受けている企業や、数年間累積欠損金を出している企業、国の公共事業を請け負っている企業等から企業献金を受けていることが明らかになりました。すべて政治資金規正法等の違反です。それぞれの国会議員は「返還する」福田首相は「献金される企業の内実まで把握できない」と述べる始末です。現在、今年6月に改正されたばかりの政治資金規正法の再改正が検討され、一円からの領収書添付が焦点となっていますが、すべてが「支出」の問題で、「収入」の問題は全く議論されていません。
 政治家が企業や団体から献金を受け、補助金取得や事業の受注に便宜を図り、さらに、その団体からの献金を受ける、という利権政治の連鎖構造を元から断たなければ市民の政治不信を止めることはできません。

■約束違反の政治資金規正法改正 
 94年、政党助成法が制定されました。政治資金規正法の改正で企業・団体献金を廃止し、その代わりに市民1人あたり250円の税金を、要件を満たす政党(*1)に配分するという約束でした。しかし、2000年に廃止されたのは政治家個人への企業・団体献金のみで、政党や政党支部、政治資金団体(*2)への企業・団体献金は温存されたのです。

■お金の流れが政治の分権を阻んでいる 
 政党は政党助成金と企業・団体献金をダブルで受け取っています。さらに、政党は、各地方の選挙区ごとに政治家・候補者を代表とする支部をつくり企業・団体献金の受け皿としているのです。県内の政党支部数は95年から05年の10年間で185から309団体に増加しています。これでは中央の政治が地方の政治をお金でコントロールする仕組み、といわれても仕方がない構造です。

■寄付控除のしくみを拡げよう
 政治資金は、本来、どうあったらいいのでしょうか。政治信条は市民の自由であり、政党も政治家も、市民一人一人の意志で支持し選択するものです。政党や政治家は、その政治資金を得るために、市民に政策を訴え賛同を得て、一人一人からの、個人の寄付を集めていくことが、本来の民主主義社会のあり方です。
 現に、「租税特別措置法」には、政治家の政治活動への個人寄付に所得税控除のしくみが保障されています。市民が政治に寄付をすることを後押しする制度です。しかし、この制度も、まだまだ不備があります。 現在、この制度の対象となっているのは政令市以上の議員・首長(候補者)の政治団体のみであり、最も身近な一般市町村の議員・首長(候補者)には認められていません。
      
 神奈川ネットワーク運動(NET)では、来年の通常国会に向け、政治不信のもとになっている企業団体献金の廃止と、全ての政治への個人寄付に対する税の優遇制度の確立を求め、運動に取り組みます。

(*1)政党: 所属国会議員を5人以上有するもの、前回の衆院選、前回又は前々回の参院選のいずれかで全国の得票率が2%以上であるもの 。
(*2)政治資金団体:政党のために資金を援助することを目的とし、1団体に限り政党が指定したもの。