農薬の影響を知る
さがみ生活クラブとネット大和市民会議共催による 学習会「農薬の人への影響とは」を大和市学習センター シリウスとオンラインで開催しました。講師は、環境 脳神経科学情報センター副代表であり医学博士の木村-黒田純子さんです 農薬は、害虫や雑草を除去するために便利なものと して使われていますが、基本的に「毒物」です。神経 伝達物質は人間も昆虫も同じです。昆虫に害があるも のは人間にも害があります。日本は 2015 年のデータ では、農地単位面積当たりの農薬使用量は 1.2 t / km² で OECD 加盟国の中では最大の使用国で、2 位は韓国で す。農業大国のフランスは約 0.2 t / km²、アメリカは0.1 t / km²です。学習会では、農薬に使われているネ オニコチノイドが様々な実験によって哺乳類の脳や神 経に影響を与えているデータが示されました。最近急 増していると教育関係者が指摘している「発達障害」 は神経回路の異常ですから、農薬の化学物質が影響し ている可能性があります。自閉症や広汎性発達障害の 有病率は 2012 年のデータでは韓国と日本がトップ2 で、農薬使用量の高い国とぴったり一致しています。 農薬は毎日の食事で少しずつ私たちの体に入り、特 に胎児や小さな子どもに大きな影響を及ぼします。だ からこそ、市民一人ひとりが農薬について知り、安全 なものを食べたいと主張し、行動することが大切です。 今、学校給食で使用される食材を有機農産物にしてい く活動が全国的な広がりを見せており、取り組む市も 増えてきています。大和市民会議は、生活クラブや市 民と共に学校給食に有機食材を導入する運動を続けて いきます。