司法の良心を問う署名53,138筆を提出
3月14日(木)、第五次厚木基地爆音訴訟団と弁護士、支援者など約20名により「厚木基地航空機の飛行差し止めを求める署名」53,138筆が横浜地方裁判所に提出されました。
大和市民会議は、平和政策の中で厚木基地問題にも取り組み、「基地を知るピースリングツアー」を企画するなど基地問題の課題提起を続けてきました。メンバーの中には五次訴訟の原告となり軍用機騒音の解決のため飛行差し止めを求め声を上げて活動している人もいます。
約60年前に厚木基地周辺住民で結成され、1976年から始めた厚木基地爆音訴訟では、これまで過去四度「厚木基地を離発着する航空機の爆音は違法だ」との判決を勝ち取りました。しかし、いずれも最高裁では横浜地方裁判所、東京高等裁判所が認めた「自衛隊機の飛行差し止め」を覆された経緯があります。
今回の五次訴訟では、2018年に米空母艦載機の岩国基地(山口県)への移駐が完了した中での難しい論争となると予想されますが、米軍機の離着陸訓練が減った空域では自衛隊機や米軍ヘリのタッチアンドゴーや夜間の旋回、エンジンテスト音など、決して静かな生活を取り戻したとは言えない状況です。
移駐後の厚木基地の使われ方も大きく変容し、共同訓練に乗じた多国籍軍の軍用機の直接乗り入れや核や生物、化学兵器を想定した特殊な訓練が行われ、自衛隊も軍隊としての訓練に参加させられている疑念も生じています。
あきらかな基地機能の拡大や目的外使用は周辺住民の不安を募らせる原因となり、多くの訓練が運用上の機密によって詳細な情報が出されることはありません。司法の正義を問う訴訟がこれが最後となりますよう、ぜひとも住民の心情や将来的に基地機能の拡大が及ぼす影響を踏まえ良識ある判決を望みます。H・K