水辺の楽校(がっこう)-引地川・下福田子ども水辺協議会の活動
大和市西側には市内「泉の森」を水源地とする引地川が流れています。藤沢鵠沼海岸に注ぐ延長21.3kmの河川です。水源地から県道丸子中山茅ヶ崎線までの区間は、準用河川として大和市が管理をし、そこから下流は二級河川として神奈川県の管理となっています。
引地川で環境の保全、魚類やトンボ等の生き物調査やゴミ拾いをする等の活動をする市民団体は複数あります。
大和市南部の下福田小・中学校近くを活動拠点にしている「引地川・下福田子どもの水辺協議会」は今年の夏も7月に「引地川であそぼう-ふるさとの川をみんなでかんじちゃおう!」を実施しました。
100人を超える地域の子どもや大人が川に入り、水生生物を調査し、魚を取って観察する等、川での活動を楽しみました。
引地川・子どもの水辺協議会の素敵な所は、地域の方々がそれぞれに役割分担をしながら子どもたちとともに参加・実施するイベントになっていることです。
この活動の始まりは、神奈川ネットワーク運動の元議員である鈴木恵美子さんの任期最後の年の一般質問での提案です。国土交通省が提案していた「水辺の楽校」プロジェクトに登録すべきと提案したのです。近くを流れる引地川と下福田小・中学校との位置関係や地域の状況をふまえての提案でした。
「水辺の楽校」登録に向けての方向性が決まってからは、地域で自治会関係者、PTA関係者、子ども会関係者の方々等と市や県の職員も含めて何回も話し合いの場がもたれ、その結果、水辺協議会が誕生したのです。
提案にとどまらず、この活動を支えるひとりとなって、この川での活動は彼女のライフワークのひとつとなっていました。
彼女は今年のイベントが終わったあとに、難病に罹患していることがわかり、12月には帰らぬ人となってしまいました。
「川を楽しんでね!」毎年、夏にはそんな声がきっと聞こえてきそう・・・
F・T