ジェンダー主流化とは何か

オンラインで行われた東京・生活者ネットワークのシンポジウム「ジェンダー主流化とは何か。コロナ禍のいまだからこそ実現したい誰もが生きやすい社会」に参加しました。 ジェンダー主流化とは、政治的側面では、女性の政治参加を通してあらゆることに女性の視点を取り入れ、平等主義の社会を作っていくこと。シンポジウムでは、世界の女性の政治参画の状況、コロナ禍でも明らかになった男女格差の問題、選択的夫婦別姓について、日本の司法をどう変えられるかなど、専門家からの提言がありました。世界経済フォーラムが今年3月に発表したジェンダーギャップリポートでは、日本は156ヵ国中120位で、政治分野は特に遅れています。 シンポジウムでは、コロナ禍において感染を抑えている国では、政治の場に女性の割合が高いことが紹 されました。国会議員の割合は、フィンランド 47%、 台湾 41.6%、ニュージーランド 40.8% です。コロナ禍では、女性の貧困や格差問題が広がっていますが、未だ法律や社会のしくみは男が稼いで、女が家庭を支える構造をモデルとしたものばかりです。労働の平等も 実現されていません。 男女格差をなくしていくには、人々の意識と社会の変革が必要です。例えば選択的夫婦別姓では世論の賛成割合は 67% であるにもかかわらず、男性中心の与党の抵抗で政策はなかなか進みません。意識は徐々に変 わってきていますが、政治の場に女性が少ないことから社会が変わっていかない構造があります。 ジェンダー主流化は、多様化とめざすところは同じです。人間らしく自己実現でき、自己主張できる社会 にするためには、女性が政治の場に参加することが大切だとして、東京・生活者ネットは政策の大きな柱に掲げています。シンポジウムの後半で、7月4日に行われる都議会議員選挙の候補者発表があ りました。生活者の議席を確保するため、これからの活動に期待します。