ゲノム編集トマト苗の小学校無償提供に反対

 国の助成を受けて開発されたゲノム編集トマトが昨年9月からサナテックシード株式会社により販売されています。12 月から市民モニターを募集し、およそ 4000人の市民ボランティアに苗が配られました。4000人の応募に、ゲノム編集食品を支持するコミュニティができたとして、2021 年からは障がい児介護福祉施設に苗を無償配布し、さらに 2023年には小学校に苗を無償提供して、子どもたちが育てるようにしていきたいと意気込んでいます。
 神奈川ネットは、遺伝子組換え食品やゲノム編集食品に関して食品表示法を学ぶ学習会などを開催し、そ の課題対策や検討項目ならびに市民として何が出来るかということを議論してきました。食料自給率の乏しい日本が輸入食物に依存し続けている現状とさらに TPPによる食の安全への懸念が広がる今、消費者の立 場から食の安全を第一に考える必要があります。 現状、ゲノム編集食品の危険に関する報道は行われ ていないため、福祉施設や小学校側も危険性を考えずに、無償提供されるゲノム編集トマトの苗を受け入れ る可能性があります。育てれば、当然収穫したトマトを食べることになるでしょうし、その経験でその家庭をゲノム編集トマトを受け入れる方向に変えようという意図も感じ取れます。
 ゲノム編集食品の安全性や長期的な影響については現状全く調査が行われていません。全国各地でより安全な食にするために学校給食に有機野菜を取り入れようという運動が急速に拡がっていることを考えると強い違和感を覚えます。 私たちの身体は、私たちが食べたものでできています。発育途上で無防備な子どもに食べさせることにつながるプランに対しては反対です。